僕は徳島県の鳴門市で『うずしおゲストハウス』という宿泊施設を経営しております。
あの米津玄師さんが紅白で使用した大塚国際美術館から車で5分の位置です。
そこには、日本人だけでなく海外の人も多くご宿泊いただいております。
年齢も若い人からご年配の方まで。
そして、多くのゲストさんと直接交流するに連れて、1つのことに気がついたんですね。
それは、『日本人のご年配の方はITリテラシーが海外の同年代の人と比較してかなり低い!』という事実です。
そこで、今回は僕の実体験から
- どうしてそう感じているのか
- 日本の経済にどういう影響を与えたのか
という点について僕の考えを解説したいと思います。
そもそもITリテラシーとは何か?
ITとは『インフォメーション・テクノロジー』の略ですよね。
つまり、日本語でいうと『情報技術』になります。
具体的に言うと、パソコンやスマホなどの機器とインターネットを活用する技術のことです。
そして、リテラシーとは英語でliteracyと書き、その意味は以下の3つになります。
- 読み書きする能力
- コンピューターの知識や利用するための能力
- 情報機器を利用して様々な情報にアクセスしそれを活用する能力
です。
今回僕が感じているのは、この
- 情報機器を利用して様々な情報にアクセスしそれを活用する能力
になります。
つまり、パソコンやスマホが使いこなせず、情報にアクセスできない人が、海外の同年代の人と比較して非常に多いということなんですね。
では、どういったエピーソードがあるのか紹介したいと思います。
日本人のご年配の人のITリテラシーが低いと感じたエピーソード
日本人のご年配の人のITリテラシーが低いと感じた理由は、ズバリ
- スマホが使えない
ということを目の当たりにしてきたからです。
日本人のご年配の人はスマホが使えない
ゲストハウスにご宿泊されるご年配ゲストさんの多くは、スマホが使えません。
Wi-Fiの設定方法もわからない人も多いですし、スマホではなくガラケーの人も多い。
実際、僕が前働いていた会社の上司の人もスマホが使えない人が多かったです。
でも、これは僕にとって当たり前のことだったんですね。
なぜなら、多くの日本人のご年配の人がスマホやPCを使えないからです。
でも、この宿泊施設を運営してからその考え方はガラッと変わりました。
海外のご年配の人はスマホやタブレット、PCと使いこなす
なぜなら、海外のご年配の方はスマホやタブレット、PCを使いこなし、情報にアクセスしご自身で調べているからですね。
そして、ご自身で調べて疑問に思ったことを僕に質問してきます。
もちろん、100人いたら100人全員がそういう人ではありませんが、僕の経験上80人ぐらいはスマホ等の情報機器を活用する能力を持っています。
ですが、日本人のご年配の人は、100人いたら10人から多くても20人ぐらいでしょうか。
スマホ等を使いこなしているのは。
つまり、何が言いたいかというと、情報にアクセスする能力が圧倒的に低いという現実があるということです。
日本人のご年配の人達は情報にアクセスする能力が低い
情報にアクセスすることができないということは、最善の手段を得ることもしにくいということを意味していますよね。
そのため、情報源は、
- 本を読む
- 人に聞く
ということが中心になります。
本から勉強して何かの情報を得ようと考えている人は、まだ新しい情報に触れる可能性があります。
ですが、人に聞くという人は『聞いた人が知っている範囲のことしかわからない』ということだったりしますよね。
そして、質問ができる人というのは、あなたの近くにいる人。
つまり、あなたと大して能力の違わない人だったりするわけです。
その結果、どういうことが起こるかというと、他の効率の良い方法を知らないまま、効率が悪いということにすら気づかずに、盲目的に取り組んでいる可能性があるということです。
したがって、頑張っても結果が出ないという現象が起こり始めます。
情報を知らない人は圧倒的に効率が悪い
効率の良い方法があるのに、それを知らず以前と同じ行動を取り続けると、相対的に生産性が低くなりますよね。
なぜなら、他の人はもっと効率の良い方法で行動しているため、結果を出すまでの時間のかかり方が違う。
例えば、僕が住んでいる徳島県から東京まで行きたいと考えたとします。
情報を知っている人は飛行機で向かおうとしますよね。
もちろん、料金を比較して、
- 新幹線
- 夜行バス
- 車
で向かうという選択肢もあるでしょう。
ですが、情報を知らない人は、
- 走る
- 歩く
という方法で向かおうとします。
なぜなら、他の選択肢を知らないため、自分ができる範囲でしか行動できないからですね。
飛行機ではわずか1時間で東京まで到着するのに対して、歩くとgoogleマップで124時間かかると表示されました。
(一部フェリーを使います)
不眠不休で歩いて5日とちょっとです。
普通に死んでしまいますよね。
でも、ここで起こる勘違いがあります。
それは、一生懸命頑張っているという勘違いです。
頑張るより結果を!仕事は結果を出すことが大切
歩いて東京まで行っている人はかなり頑張っていると思います。
なんせ、5日間も不眠不休で歩いているからですね。
でも、飛行機で行った人はわずか1時間なんですね。
つまり、多少のコストはかかるが、1時間で結果を出す人もいれば、5日かけてやっと結果を出すことができるという現実があるということです。
本人は『俺は本当によく頑張った!』となっていますが、1時間と5日間。
どちらが、効率が良いかは一目瞭然ですよね。
そして、これは仕事でも同じことが言えると僕は考えています。
つまり、仕事においても情報が少なさは『生産性が低い』ということを表していると。
なぜなら、選択肢がないからですね。
多少コストがかかっても、こっちの方が効率がいいとか、この技術とこの技術を組み合わせるといいとか。
情報にアクセスできないから、知らないし、わからないし想像すらできない。
実際、日本にはお金や技術、優秀な人材がいるのにもかかわらずです。
もちろん、ご年配の皆さんは勤勉に働かれていた人が多いと思います。
ですが、勤勉で働くと生産性が高いは決してイコールにならないというのは、先程の例でわかっていただけたと思います。
そして、それが日本のバブル崩壊後の『失われた30年』を表しているのではないかとも考えています。
日本の失われた30年はITリテラシーの低さも原因の1つと考える理由
日本の60歳〜80歳を海外の人の同世代の人と比べるとITリテラシーが圧倒的に低い。
もっと様々な選択肢があるのにもかかわらず、情報にアクセスできないため、以前のやり方のまま仕事を行う。
その結果、他の国は様々な情報からより効率の良い方法で仕事をしているのにもかかわず、日本人は頑張っても旧体制のままのため生産性が低いという現実が起きる。
その結果、失われた10年、20年、30年となったというのが、僕が最近ゲストさんを見ていて思うことです。
このままいけば、30年どころか40年、50年ともっと続いていく状況になることはわかっているはず。
だからこそ、もっとITリテラシーを高め、様々な情報にアクセスし、取捨選択するというやり方が必要になってくるのではと考えています。
そして、その情報の多くは英語だったります。
日本人は英語が苦手ですよね。
この点においても、圧倒的な不利な状況に今後なっていくとも考えています。
頑張るのではなく、『どうすれば結果が出るのかを考え行動する』ことがますます重要になりますね。
最後に
今回は日本人のご年配の人のITリテラシーと海外の同年代の人のITリテラシーを比較から感じた内容について書いてみました。
一生懸命頑張るのは美徳ですが、経営者になってからは、『結果をどのように出すのか』の方が重要であると考えています。
もちろん、両方大事ですが。
特に、自分でビジネスを始めてからは、少資本の僕は投資効率を本当によく考えてお金を使うようになりました。
なぜなら、そうしないと生き残れないからです。
だからこそ、仕事では結果を求めることをおすすめします。
そして、そのためには様々な情報にアクセスできるITリテラシーの力をつけることをおすすめします。
記憶力が必要とされていた時代は完全に終わっています。
今は、クラウド上にある情報にいかにアクセスし、その情報をどのように使うかが求められていると考えています。
失われた40年と言われないためにも、効率の良い仕事をしていきたいですね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。